Racerとは何か?

Racerはリアル志向のカーシミュレーターであり、レーシングゲームだとは考えない方がいいのかもしれません。ネット対戦機能はついているものの、基本は一人で殺伐とタイムアタックをすることにあります。コンシューマーゲーム的な要素には乏しい、というかほとんどそういう要素はないです。(無料でプレイできるレースゲームは、最近だと他にもLevel-Rなどが有名です。Level-RはRacerとは違って日本のゲームなので、ゲーム上の言語もすべて日本語になっていますし、通信対戦の機能も非常に充実しています。ゲーム性の高いものを求めている方にはおすすめです。)

その反面、どこまでもリアルな車の挙動は「純粋に車に乗る楽しさ」に限りなく近いものを与えてくれます。トランスミッションはオートマチック・セミオートマチック・マニュアルから選ぶことができ、マニュアルを選んだ時には自分でクラッチも踏まなくてはいけないというほどのリアルさ。

Racerはオープンソースではありませんが、完全なフリーソフトです。対応OSはWindows、Macintosh、Linux。要求スペックはグラフィックレベルを調節することでも変化しますが、最新バージョンをストレス無く動かすにはそれなりの環境が必要だと考えてください。マシンの性能さえ高ければ、相当なレベルのグラフィックで遊べます。

ところで、このソフトにはもう一つ重要な特徴があります。それは「開かれたソフトである」ということ。車やコースのデータを自由に作成・追加することができ、公式サイトの掲示板では非常に質の高いものが頻繁に発表され、それをまたいろんな人たちが改良していくわけです。また、ほとんどのジョイパッド、ジョイスティック、ステアリングコントローラーに対応できるだけでなく、さらにフォース・フィードバック機能も使用できるようです(実は未体験)。コントローラーの設定の自由度も高く、ハンドル、アクセル・ブレーキ・クラッチ用のペダル、シフトレバーがそろっていればフルに活用できますよ。

ざっと説明してみました。各々の事柄については別章でくわしく解説します。


「Racerの解説」の目次